問題解決を効果的に進めるためのコツ

問題解決をより効果的に進めてみましょう

前回のブログにて「なるほど!人を動かすのは論理と○○だったのか!」をお送り致しました。今回は「問題解決を効果的に進めるための3つのコツ」をお送り致します。

問題解決を進める為の「コツ」とは??

それはズバリ・・・以下の3つです。

  1. 問題のタイプに合った思考法
  2. 意思決定に影響するメンタルモデルの矯正
  3. 協働による集団活動促進

ほとんどの企業において求められているのは「創造性」ですよね。「新しい企画」「新しい商品」「新しいサービス」等それ以外にも「新しい問題提起」なんかも「創造性」の領域です。いわゆるイノベーションです。

これまでブログやメールマガジンで問題のタイプを、①起こってくる問題、②探す問題、③創り出す問題の3種類に分けて紹介してまいりました。そして、その際にクリティカル思考、水平思考、アブダクション思考(仮説法)等の名称もご紹介致しました。

例えば①起こってくる問題ではクリティカル思考が最も適しており、恐らく我々の多くが良く活用している思考法でもあります。いわゆる「何故?」を追求する方法であり、起こった現象の原因を 色々探りながら、最終的に真の原因を突き止める方法です。

例えばパソコン画面がつかないとなった時に、考えられる原因は以下の通りになると思います。

  1. パソコンディスプレイの電源が入っていない
  2. パソコンのディスプレイとデスクトップをつながるケーブルが接続されていない
  3. ケーブルはつながっているが、途中で断線している
  4. ディスプレイが破損している
  5. パソコン本体の方が破損している

等が挙げられ、一つ一つを検証していく事で、原因を明確にすることができます。この手の問題であれば、原因が明確であれば、解決ができたも同然です。

その反面、「探す問題」と「創り出す問題」であればクリティカル思考だけでは上手く行きません。例えば 「順調にきている売上推移、しかし営業部門長としてはさらに飛躍させたい!」という問題であれば、過去に原因がありません。しかも現在は既に順調です。ボトルネックを探し出して改善にはなるかもしれませんが、飛躍にはつながらない でしょう。ではどの様な思考法が新しい見方を誘発するのか? ということでこれまでに紹介させて頂いたのが水平思考とアブダクション思考です。

水平思考とアブダクション思考

水平思考とは

コロンブスの卵等は有名な事例と言えると思います。コロンブスが「卵を縦に立てることができるか」というお題に対して、誰もできなかったことに対して、彼は卵の底を軽く砕いて立たせることに成功しました。その「やり方」が分かればだれでもできます。しかし最初にその「やり方」そのもの を人と違う角度から見ること、それが水平思考です。水平思考を展開する為の手法と言うのも多く研究されています。より詳しくはデ・ボノ博士の書籍等がお勧めです。

アブダクション思考とは

アブダクション思考の肝は今ある既知の情報 から「仮説」を立てて、その仮説に向けた理論の構築もしくは仮説から現在の結果への理論の構築を行う手法です。こちらも有名な事例であれば、アルフレート・ウェーグナーの「大陸移動説」やアイザック・ニュートンの「万有引力」なんかもその典型です。共に、今見つけた事実(ウェーグナーであれば、世界地図を見ながらアフリカ西岸とアメリカ大陸東岸の形がくっつくという事実を発見。ニュートンであれば「リンゴが落ちる」という事実を発見)から仮説を立てその仮説を証明しています。これらはいわゆる「アブダクション思考」と呼ばれるもので、考え方としては以前からあった思考法ですが、思考の跳躍という 「第3の思考法」として近年注目を浴びています。