問題を分けないとうまくいかない ~問題の定義~

問題解決には、まず問題の定義をしましょう

前回のブログにて「何故、問題解決はうまく行かないのか?」をお送り致しました。今回の配信では問題の“定義(種類)”についてより詳しく述べて行きたいと思います。的確な対処の為には、まずそれはどのような種類なのか?是非今後のご参考にしてみてください。

問題を分けないとうまくいかない ~問題の定義~

今皆さんは、問題の種類を分けてください、と問われればどの様に分けますか?JoyBizでは以下の様に分けています。

  1. 起こってくる問題(発生型の問題)
  2. 探す問題(課題設定、機会開発型の問題)
  3. 創り出す問題(イノベーション型の問題)

さらに、「起こってくる問題」は、以下の2つに分けることができます。

  1. 論理的に「何故何故」を繰り返せば自動的に1つの根本原因が浮かび上がるパターン
  2. 原因が複数あり、しかもそれが複雑に絡み合っていて、単純には原因を特定できないパターン

3つの分け方について、もう少しイメージしやすい様に、ここでいくつか例を紹介致します。

  1. 起こってくる問題
    • 例)パソコンのインターネットが急に表示ページを表示できなくなった!→Wi-Fiを使用していたが、Wi-Fiルータの電源が何かの拍子で抜けていた。
  2. 探す問題
    • 例)順調にきている売上推移、しかし営業部門長としてはさらに飛躍させたい!→もしかして、課ごとのコミュニケーションを円滑にすれば、より良い提案ができるようになるのでは??
  3. 創り出す問題
    • 例)今までに無い新しい価値観を生み出したい!→ガムにキシリトールを加えると、健康志向の人にガムを魅力的に見せることができるのでは!?

イメージ頂けましたでしょうか?ポイントになるのは、そもそも何が問題なのかを明確にしておかないと、問題解決の努力が功を奏しないという事です。

問題定義によって変わる思考の仕方

問題の定義によっても役に立つ思考法が異なっていきます。時々により流行り廃りもありますが、いわゆる「論理思考」は様々な問題解決に取り組む前提として必要です。

この「論理思考」の中にもいわゆるロジカルシンキングとして取り上げられた「クリティカル思考」の他にも「水平思考」や「アブダクション思考(仮説法)」等があります。クリティカル思考も当然必要です。そして上記の「1.起こってくる問題」に於いては抜群の威力を発揮します。しかし「3.創り出す問題」においては、残念ながらクリティカル思考だけでは解決ができません。各種の問題にはそれぞれ適した「思考法」というのがあります。

これまでに皆様もいわゆる「問題解決講座」を一度は受講されたことがあるのではないでしょうか?そこで多様な思考とフレームワークを学ばれるケースが多いかと思います。ロジカルツリー、マトリクス、ピラミッドストラクチャー等です。

例えば、「1.起こってくる問題」であれば、場合の状況分け、原因分析で恐らくWi-Fiルータの電源が何かの拍子で抜けていた、にたどり着く事で問題を解決できます。しかし「ガムにキシリトールを加える」という発想は、いくら過去を分析しても出てきません。何故なら原因や問題が過去に存在しない為です。だからこそ「水平思考」や「アブダクション思考(仮説法)」と呼ばれる思考法も問題解決において必須になってきています。