高熱から見えた変性意識状態と催眠を考える~ソモサン第231回~

ショートソモサン①:自分の考えが変わる瞬間 ~変性意識状態を体験しよう~

皆さんおはようございます。

先週はブログで張り切り過ぎたのかどうなのかは分かりませんが、どうやらコロナに感染したようで(なんで「ようで」なのかというのは兆候が出たのが夕方で、翌日が主治医の休院日だったので大人しくしていたのですがその翌日には熱も下がったのでその後は隔離状態で家でじっとしていたわけです)、熱は一日で下がりましたが、その後三日間喉をやられて絶食状態が続き、すっかり勢力をダウンしてしまいました。

周りの人からは「日頃年の割にガツガツと卑しいのに、その見返りはあった様だ」と言われる始末で、ともかくレースの最終コーナーまで逃げ切っていたのをいよいよ直線といった場面で落馬した様な心境でおりました。陰徳陽報と思っていたのですが、その心構え自体が良くなかったのかもしれません。

前回から本格的にヒプノシス・アプローチの話に入ってきていますが、ヒプノシスとは「催眠」を指す言葉で「暗示」はサジェスチョン(suggestion)とかヒント(Hint)と云います。

ヒプノシス・アプローチではまずヒプノシスによって雑念や妄想、思い込みといった顕在意識の働きを弱めることから記憶領域を収める潜在意識に直接アプローチをする状況を生み出します。これには静的なアプローチと動的なアプローチがあり、静的なものとして有名なのが「止観」とか「坐禅」と称される瞑想法(因みに高野山の真言宗では「阿字観」という瞑想法が一般的です)や写経のようなアプローチです。一方動的なのは耳や体感によるリズムを用いた読誦(念仏)や謡、踊りといったアプローチといえます。何れも心を集中させてトランス状態に近づけることから潜在意識に直接アクセスする準備的なアプローチといえます。

全くもって心とは奥深い存在です。今回私は半日ほど39度を過ぎる高熱状態にいましたが、そうなるとどこか朦朧とし始め思考が覚束なくなります。その内目は覚めているというか、確かに今ここの情景は目に映っているのに自分の中だけが真っ白な状態で何も考えが浮かんで来ないといった珍現象に陥りました。全く思考が出来ないのです。何が起きているのか分かりません。じっとしているしかないのでそうしていると、その内その記憶も遠くなり、ある瞬間情景は同じで思考もはっきりしてるという状態となり、自分は今確かに目が覚めているといったことに気が付きました。時計を見ると三時間経過していました。目に映った情景は全く一緒です。でも全く思考が機能しない。変性意識状態とまではいえませんが、とても摩訶不思議な経験でした。

では顕在意識の抑制は何故必要なのか。以前にも話しましたが、これは変性意識状態を導くためです。変性意識状態となるのは、精神や肉体が極限まで追い込まれた場合や瞑想を行っている時、また催眠などによって非常にリラックスした時、そして薬物を使用している時などがあるとされます。

変性意識状態は「宇宙との一体感」「全知全能感」「強い至福感」などを伴うことがあり、この体験(変性意識体験)は時に人の世界観を一変させるほどの強烈なものも含まれる、といわれ、こういう一面だけを捉えてオカルティックに見る非科学的な人も多くいます。特に日本はしたり顔をした「似非素人科学者」が多く、何でも評論的に捉え、そのくせ何も実践検証はしないという文化があるので困ったものです。

重要なのは、この精神状態の時こそ人の記憶にこびり付いた想念やイメージあるいは思い込みといった認知の要素が修正しやすくなるということです。

実はこういったことは身近でも起こる話です。内省を促す時には何らかの理由で「心が折れた時(この言葉はプロレスラーの神取忍氏が作ったのだそうです)」にするのが最も効果的だと云います。例えばなかなか人の忠告を聞かない人には、失恋直後に忠告をすると心に刺さるといった具合です。心理学的には直後三日以内でないと効果は薄れるそうです。直後はカタストロフ的ショックで心がトランス状態に近づきますが、徐々に平静となって日が過ぎれば顕在意識によって自己正当化という防衛を作り上げるので、その後に言っても理屈返しをするだけで、その段階ではもう忠告を聞いてもらうことは出来ないのだそうです。

このように、顕在意識が作り上げガードする心の障壁は相当に厚く硬いといえます。その障壁を何とかしない限り、人の心はそうそう変わるものではないということです。そしてそれを可能とするのが深いマインドフルネスであり、ヒプノシスなのです。何れも何らかの事情である種の集中状態が心の中に生じているといったところです。

ショートソモサン②:セルフヒプノシス(催眠誘導)実践「手のひら磁気感覚法」

さてここで最も着目すべきはこの状態をどのように取り扱うかです。そこで暗示の作用が大きな意味を持ってきます。暗示が本来サジェスチョンと称するのは意図があります。サジェスチョンとは助言です。つまり相手の為になる関わりをするという約束です。ところがこの本来の意図とは遠く離れた意図によって暗示が使われ、それが催眠共々でこのアプローチをネガティブで奇異なもの、また危険なものとして大衆の認知形成をしてしまいました。その一つが催眠術と称する金儲けのビジネスでしょう。他者を支配し笑いものにするゲスな芸です。そしてそれ以上に大きいのが洗脳です。

これらの様な存在が催眠という技術を大衆から遠ざけていってしまいました。しかし「毒と薬は表裏一体」です。効けば効くほど両者の作用反作用が強くなるのは当たり前です。

こういった現実の中で他者の手でこういった技術を用いるのは他の療法と同様に医者や有資格者に絞るルールが生まれました。そのルールに則る限り、ヒプノシスで最も安全なのは自己使用によるアプローチということになります。まあ健常人がより健康になるための技術としてはそれで十分です。

その様な過程の中で考案されたのがセルフ・ヒプノシス・アプローチです。

前回はイメージ方をご紹介させて頂きました。今週は体感法からご紹介させて頂くことにします。

「手の平磁気感覚法」というアプローチです。これは体の感覚を使って催眠に入る技法です。

実際に本物の磁気が発生するといったものではなく、この技法を行っていくと得られる感覚的な催眠法です。

①まず、肘や手を膝につけないようにして胸の前に両手を出します。そうして、腕と肘が中に浮くようにします。

②次に手の平を胸の前に置き、向かい合わせて10センチから15センチ離します。

③この姿勢を保ちながら、何回かゆったりと呼吸をしてリラックスしていきます。そうしていると、指先の多くにピクピクとした感覚を感じ始めることができるでしょう。

③そこで、指をわずかに近づけたり離したりすると、指と指の間にまるで磁石が引き合ったり、反発し合ったりするような感覚が起こってくることに気がつきます。

※繰り返しますが、これは実際の磁気ではなく、感覚的に理解しやすくするためのものです。その感覚は指先の毛細血管の血流に敏感になった時に得られる感覚です。

※また、その感覚は内側に注意を向けて集中した感覚を広げ、引いてはトランスに入るのにとても役立ちます。私たちが目指しているのは、そうした感覚を作り、それと共鳴して全ての体験が変わるところまで増幅させることです。

これで導入準備は終わりました。では実際の催眠に入りましょう。

①準備の姿勢のまま、両手の指と指が向かい合うようにして3センチから4センチ離します。

②腕をリラックスさせて呼吸に注意を向けます。そうしていると、指がピクピクし始めて、じんわりした感じがしたり、指先に脈動が感じられることに気付くかもしれません。そうして、向き合った指と指をほんの少し近づけたり、話したりしながら、その感覚がさらに強くなっていくのを感じます。

③その指先の微細な脈動の感覚に気づきを向けたまま、次に指の関節、指の根元の方へと注意を移動させていきます。そうして、その微細な感覚がその間接まで伝わってくるのを待ちます。以後、同じように次の関節へと注意を移動させ、その感覚が移動してくるのを待つ、というプロセスを繰り返していきます。最終的に、指全体、そうして手の甲、手のひらまで脈動とその微細な感覚が伝わり感じられるようになってきます。

④そんなふうに意識を向けることで、その感覚を全腕、肘、二の腕、肩そして首まで導いて広がっていくのを感じます。これを手首、肘、肩関節と一回に一つずつ順次行っていきます。

⑤2〜3分で、指から腕、そして肩まで、その間隔が十分に伝わった感じがするでしょう。

⑥今度はその間隔を胴体全体に巡らせていきます。そうして、そこから足の方や体の方へと移動させます。

⑦催眠の導入はこれ終了です。この段階今度は別の暗示技法を使い始めます。無い場合には⑧へ進みます。

⑧エクササイズを終了し、目を開けます。そして、何回か深呼吸をして、腕や手からその間隔を振り払って今ここに戻ってきます。

皆さん如何でしょうか。リラックスした集中は得られましたでしょうか。人によってイメージ法が良いタイプと体感法が良いタイプとがいらっしゃいます。

催眠はポジネガという姿勢よりも真剣か良い加減かという姿勢で効果はかけ離れます。疑う人は総じて真剣ではありません。それはそれで悪循環します。勿体ない話です。

ショートソモサン③:自己暗示の具体的な手順を踏んでみよう

では次に暗示法に入っていきます。これらは全て自己暗示法になります。今回は「セルフイメージの転換」に取り組んでみたいと思います。

私たちの心は、物事を分類するとき、まず大きな記憶を頼りにします。したがって、もしマイナスの記憶が大きくて、プラスの記憶が小さければ、気分は落ち込み、成功するために必要なリソースが不足した状態になります。

本来人生の半分はマイナスでも、もう半分は同じ位にプラスの体験になり得ます。おそらく、統計学的に見てもそうでしょう。

しかし、多くのプラスの体験を取るに足らないこととして捉え、数少ないマイナスの体験を重大なこととして捉えれば、人生を振り返った時にマイナス体験ばかりを思い出すことになります。反対に、プラスの体験をとても意味深いものとして大きく捉え、マイナス体験を重大なこととして捉えなければ、人生を振り返った時、私たちは幸福感や自信を感じることができるでしょう。大きな記憶は印象に残ります。これは、マイナスの記憶でもプラスの記憶でも変わりません。結果は私たちの捉え方次第なのです。

私たちが日常遭遇する出来事をどのように捉えるかは、直接私たちのセルフイメージや目的の影響を受けます。つまり、私たちのモメンタムは、私たちのセルフイメージや目的によって駆り立てられるのです。

因みに目的を持つということは心の中のメカニズムを書き換える行為そのものといえます。メカニズムを書き換えるには行動しかありません。その行動を起こすには目的意識を持つしかないわけです。目的とは目印といえます。

人は何か重要な出来事に直面した時、類似するその状況について持っている知識に基づいて出来事を検索、分析します。そして、情報源である記憶を通して出来事を処理するとき、私たちはそれがプラスの記憶であれマイナスの記憶であれ、大きな方を利用する、ということがポイントになってきます。ここは論理性ではありません。最初の選択は価値観での直観なのです。

セルフイメージ転換は、意図的に守備一貫したセルフイメージを作り、目的や目標を正しい方向に定め、それを古く精査されないまま習慣化されたマイナスのセルフイメージと取り替えるための手法です。

マイナス思考の人は、マイナスの場面を予測して、マイナスの体験とこれから起きることのイメージを条件づけてしまいます。つまりこれから起きることに対して感じているほとんどのことを、嫌な感情と結びつけてしまいます。そうして自分の未来を作り上げてしまいます。

そうすると、実際その時に何かちょっとしたことが起きても「ほら見たことか」とばかりに、自分の心は予想通り自分の気分が悪くなるように、嫌な感情と実際のことを関係づける出来事を思い起こしてしまいます。面白いのは、その人は初めから自分で楽しまないことをしているということに気がついていないということです。そして「やはりそうか」という風に正当化した後付けの理由づけをして、自分をレッテル貼りするわけです。電話一つとっても相手の声だけで「相手は怒っている」とか「相手は自分を責めている」とか「相手は嫌っている」といったイメージを浮かび上がらせるのです。無意識の間に自分のセルフイメージと起きたことを連合させることで、自ら不幸な時間を作り上げているということです。鬱状態の人はこれを繰り返しているのがプロセスといえます。

私の会社にもこれが染みついた人材が何人かいました。結局一人は鬱に。一人は他責で転職ホッパーになりました。もう厄介です。きちんと論理的に口で伝えない限り勝手な憶測でマイナスワールドにしけ込んで行くわけです。きちんと「好き」と言わない限り、それ以外は全て嫌い。まあ面倒臭い。全くお前の趣味に時間を費やさせるな、といった塩梅です。こちらまでマイナス思考に引き摺り込まれそうで、別な意味でチーム的にも悪循環が生まれそれが加速していきます。実際そういう人材がいなくなっただけで相当に生産性が上がったのは確かな事実です。

しかしプラス思考の人は違います。こうした予測の中、その最中に異なった感情を使うことを知っています。であれば、こういった感情を使うことを学べば、鬱状態を変化させることができます。

人には特定の体験を取り出して心に留め、未来の状況で再体験することを心待ちにするという共通のプロセスがあります。そしてそれは殆どの場合、以前の体験を基に作られたセルフイメージが精査されないまま、意図的に選択されることとなくいわば最良の選択肢が不足した状態のままで使われています。

セルフイメージ転換は、こうした無意識の連合プロセスを意図的に利用することで、実際に役立つ新しい連合を作り、習慣化することを目的としています。

これを行うには2つのフェーズがあります。

フェーズ1:「センター・セルフイメージ」の設定

センター・セルフイメージとは、望ましい気持ちや感覚を体験している自分自身を象徴するようなセルフイメージを作ることです。

①これまで体験したことの中から、どんな気持ちや感覚をリソースとしてた、再体験したいかを決定します。

そのリソース、感覚の数は2つ、3つあれば十分です。例えば、自信を持てた。俊敏に振る舞えた。優しく思いやりに溢れていた。人生を楽観できた。といった具合です。

これらの体験は下準備として用意するイメージですから、それぞれが関係している必要ありません。

②そして今度は自分自身の基礎イメージを作ります。これははっきりしたイメージでなくても構いません。

例えおぼろげでも、自分自身がそこに映っている感覚があれば、それで結構です。

イメージの詳細さや鮮明さよりも、イメージ力を刺激することが大事です。よりリラックスすることができれば、イメージも鮮明なものになります。

③そして①で選んだリソースとなる気持ちや感覚を呼び起こしていきます。記憶を再現する時には、一つ一つその時の状況や感覚を再体験しながら行います。①で自信をリソースとして選んだのであれば、自信を感じられた時のことを思い起こします。

実際に自身に溢れていた時の体験を思い起こす場合、その時の状況は、これからその感覚を再び体験したい状況とは異なっている場合が殆どでしょう。それは普通です。必要な記憶を特定したら、自分にとっていよいよ、その感覚が本物に感じられるまで、その体験のあらゆる面を、より臨場感溢れるものにしていきます。どこにいて、気温は何度くらいで、誰と一緒にいたか、といったようなことを思い出していきます。

そして、周囲の香り、肌に触れる風の感覚、その時の話し声のリズム、体の動きはどんな感じだったかを思い出していきます。視界にはどんなものが入っていたでしょうか。色、その体験している間にどんな会話をして、どんな音に気付いたか、このように自分自身が以前の記憶の中の出来事に引き戻されてしまうぐらいまで、体験を再び鮮明にしていきます。その時の感覚が再び今蘇ったら、その感覚や体や顔にまでそれが広がっていくのを許してあげます。

④顔や体に起こった微細の変化に気付いてポジティブな感情が感じられたら、次の②で作った自分自身のイメージに少しずつ修正を加えていきます。もし誰かがその映像を外から見ていたとするとその人が、映像の中の自分が望ましい体験をしているなと感じられるように、イメージを修正をしていくわけです。例えば、自信に満ちた感覚が感じられると、肩もリラックスして、目の周りも笑みが浮かんできます。それに気づいたらイメージも同じように修正します。

自分自身の身体感覚を利用してイメージを修正をするわけです。

⑤同じように、リソースとなる記憶を一つずつ思い起こしていきます。その時の感覚や感情が読み上がってくるまで、鮮明に思い起こします。そうしてイメージが浮かんだら、その時の感覚や感情が引き起こされるようにイメージを修正します。①で選んだリソース、感覚一つ一つについて同じように行っていきます。イメージを修正して、ポジティブな気持ちや感覚がイメージの中に十分反映されるようになったら、そのイメージを見ているだけでそうした気持ちや感覚が自分自身の内側から感じられてくることに気付くでしょう。今見ているイメージも身体で味わってる感覚も、①で選んだリソース感覚やそれにまつわる体験から構成されています。

⑥最後に、リソース感覚と連動したセルフイメージに修正を加えます。イメージ上に誰かもう一人の人物に登場してもらい、その人物と触れ合っている場面をイメージします。それは自分を見守り、支えとなってくれるような人物にしてください。親、子供も、友達、宗教指導者、あるいはキャラクターであっても構いません。望ましい感覚を保ったまま、最初に作ったイメージに、お互いのやり取りや動きを加えていきます。もう一人の人物に加えることで、いよいよ次のフェーズに入っていきます。

フェーズ2:「脚本とリハーサル」

脚本とリハーサルの手順は簡単です。まず、先ほどのセンター・セルフイメージを利用します。そして、望ましい体験を映し出すセンター・セルフイメージを使って、自分自身の身体にもその体験の望ましい感覚を保ちながら、イメージの背景を未来の状況であなたが理想的に振る舞っている場面へと変化させていきます。

例えば、先ほど選んだ①のリソース感覚であれば、今こうして座って自分がイメージの中でその体験をしているところを思い描きながらその感覚を味わいます。今一度確認しておきますが、このプロセスを行うには、望ましい感覚を抱き続けていられることが必要不可決になります。

では始めましょう。

準備が整ったリソース感覚をリハーサルとして体験します。

①未来の状況で、あなた自身が理想的に振る舞っているところを、センター・セルフイメージの背景に映し出していきます。

例えば人前で営業電話しているとすれば、自信と活力に満ち溢れ、相手の人に気を配りながら楽観的に振る舞いたいという形になります。

フェーズ1でリソース感覚を伴っているあなた自身のイメージを想像しました。

そしてその感覚を実際に体験できるようにイメージを修正しました。今度は望ましいリソース感覚を伴ったセルフイメージを使って、実際に人の前でリアルに振る舞っている自分自身を見られるようにしていきます。

イメージの上で自分がリソース感覚を持ちながら行動しているところを眺めながら、実際身体にもその感覚がしっかりと感じられることを確認します。

②もう一人の自分が自分を見ると、自分自身が電話で話をしている声が聞こえてきます。

その間周りにどんな人たちが見え、どんな音が聞こえ、どんなものに触れ、どんな感じがするか、といったことに気付くことができます。また電話先の相手の顔も見えてきます。

イメージすること一つ一つが、未来の場面で望む感覚や感情を体験する引き金となります。そのイメージをより克明で具体的に体験できればできるほど、意図するだけで必要な状況でしっかり望ましい感覚を体験することができるように、あなた自身を調整することができます。

思い込みやマイナス思考にはより深い闇が存在しています。子供の頃の養育環境は意図的に変えない限り、大人になってからも生涯自分自身に対する接し方に反映されます。

他人と関わるとき、私たちは親と話す時と同じように、あるいは親が自分に接したときのようにかわ関わります。たとえ子供の頃明らかにひどい扱いを受けたとしても、多くの場合はそうした体験を振り返りながら関わり方を修正していきます。しかしそれが出来きれない人が多くいます。最近は対人感が希薄になり、そういう人が増えてきた感があります。

次回は「自己暗示」としての「自己養育アプローチ」を取り上げてみたいと思います。

 

それでは皆さん、次回も何卒よろしくお願い申しあげます。

さて皆さんは「ソモサン」?