組織変革における「実行」問題と向き合う 農業団体　3000名（グループ全体）

背景：外部環境に適応し、存在意義を問い直す

農政改革に伴い従来は監査を中心に実施していた業務を、コンサルティングを重視した内容に変革していかなければなりませんでした。同時に単位農協であるJAも仲介機能を中心にした業務運営から、生産者に対するコンサルティング、とりわけ販売やマーケティングの充実に取り組む必要が出てきました。

今一度本来の組織体の存在意義に立ち戻り、生産者の方々に対して価値ある機能を提供し、生産者、ひいては各地域の農業の発展に寄与する組織を作っていかねばなりませんでした。そのためには直接生産者の方々に日頃から接している各地の単位農協とも一体となって改革を進めることが必須の条件として考えていました。

組織改題を解決するために・・・

現状の業態は事業によって上部団体が異なるため、例えば営農に関すること、金融・共済に関することは、それぞれの施策が別々に展開されてしまっていました。したがってサービスの対象者である組合員に対しても、支援が一側面になってしまい、総合的な支援がなされにくい組織構造でした。

故に、職員のほうも、行動や発想も各事業個別の施策の中でどうするか、という発想になってしまい、総合的サービス事業として組合員に向き合うということができていませんでした（先方談）。

発想を変え、行動を変えて組織を変革するために、システム思考で全体像を描きながら、行動実践まで落としこむことを実践しました。

具体的な取り組み

中央会が主催し、各単協の今後中核となるミドル層を集め、1年間をかけてリーダーシップ開発型の実践トレーニングを実施しました。環境変化から自分たちが何を目指していかなければいけないかを検討し、そのために具体的に各職場でどのようなとことに取り組んでいくのかを決めて、実際に取り組んでいただきました。進捗をフォローし、将来の幹部としての思考・行動・結果を変容していただきました。

JoyBizコンサルティングから支援しているのは、集合研修のデザイン・講師派遣、実践期間中の中央会としてのフォローアップの仕方、派遣先JAの役員に対する意識付け教育など「アクション・ラーニング」全体のデザインと実施支援である。「研修を実施した」という証拠づくりにとどまらず、実際の変革に結び付く仕掛けと支援を二人三脚で継続的に実施頂いております。